四十九日法要に準備するべきこと

四十九日は仏教の中では来世の行き先が決まるもっとも重要な日であると言われています。法要は残された者が故人を偲び、冥福を祈るためのもの。
この記事では、当日の法要が問題なく迎えられるよう、四十九日法要を行うための準備や知っておくべきことなどについてご紹介します。
四十九日法要とは
仏教では死後四十九日の間を中蔭とよび、この間は来世を決定する期間とされており、四十九日目に中陰が明けたとして、満中蔭の法要を行います。これが四十九日法要になります。
死者があの世で審判を受け、来世が決定し成仏して天国へ行くまでの待機、審査期間が四十九日間というわけで、仏教ではこの間一週間ごとに法要し、成仏できるように遺族は供養を行います。
魂は21日間この世におられ、あの世に行くまでの準備期間と言われています。魂が自分の死を受け入れる期間にあたり、後の28日間は現世の反省、審査期間にあたると言われています。
最近では無宗教の方も増えていますが、この仏教の考えた方が広く浸透しており、無宗教の方でも四十九日の法要はされています。
法要の準備
つぎに法要の準備について説明していきます。
執り行う場所から、食事、費用に関してなど、当日までにしておく準備は非常に多いです。ひとつひとつが重要なことですので、滞りなく進行するためにもしっかりと確認しておきましょう。
ご住職と相談し日取りを決める
まずは日程を決めましょう。亡くなった日を含めて、四十九日目に行うのが一般的ですが、平日の場合は、人が集まりやすい直前の土日に行われることが多くなっています。
式場の手配をする
法要の場所は自宅、寺院、葬儀社、またレストランなどの個室などでも行えますし、法要を寺院で行う場合でも、会食は違う場所で行うこともできます。寺院で行う場合は菩提寺に連絡し、食事もできるかどうかの確認が必要となりますのでご注意を。
仕出し料理やお店にお願いする場合は、法要で利用する旨を伝え、1人の料理の金額を伝えれば、法要用の料理を準備していただけます。親族と親しい間柄の方だけで行う場合は場所だけを決め、料理は好きな物を当日に頼んでいただくようにされていることもあります。
金額の目安は、3000円から10000円程度。ホテルを利用する場合には少し金額が高くなり、8000円から12000円程度必要となります。
関係者への連絡方法
親族や親しい間柄の方では電話での連絡でも良いのですが、最近は仕事等で連絡をするのが困難な場合も多いので、往復はがきや返信用のはがきを同封した封書などで案内状を送り、出欠を確認された方が連絡ミスも少なくなります。
参列者への引出物を準備する
引出物は持ち帰るものなので、かさばらず重く無いものを選びましょう。タオルなどの実用品や地元の有名なお菓子などの食品等がよく選ばれますが、最近ではカタログギフトを利用される方も増えています。
のしの水引は黒白または双銀の結び切りに「粗供養」「志」と表書きをします。
法要の後に会食の席を設けない場合や時間的に法要のみに参加される方がいらっしゃる場合は、折詰めの料理とお酒を用意しておきます。
また僧侶も会食に参加していただけるときは、僧侶も人数に入れておくのはお忘れなく。
僧侶への挨拶と謝礼
菩提寺との先祖代々のお付き合いの関係もありますが、会食には辞退される場合が多いです。
お礼の金額の目安は、お布施が30000円程度、御車代は5000円から10000円程度、御膳料は5000円から20000円程度を白い無地の封筒に入れ、お渡ししましょう。
法要当日の流れ
通夜、葬儀のように進め方に決まりはありませんので、かしこまった挨拶も必要ないかもしれません。
下記に一般的な流れの例をあげてみましたのでご参考にしてください。
一般的な法要の流れ
僧侶が来られたら仏壇の中央に座っていただき、その後ろに施主が座り開始の挨拶を行いましょう。
施主の挨拶が終わると僧侶の読経がはじまり、施主から前の方に着席している方から焼香を行っていきます。
読経後は僧侶から法話をしていただき、僧侶が退場された後にお礼を渡しましょう。(会食に参加される場合は会食に後に渡します。)
その後は故人をしのびながら会食を行い、宴席終了の挨拶を行い、最後に出席された方に引出物を渡す流れとなっています。持ち帰りに便利なように、手提げ袋など人数分を事前に用意しておくとよいでしょう。
最後に
最近では核家族化になり、家の宗教が何かわからないという方も増えています。
先祖代々の墓には入りたくない。夫と一緒の墓は嫌などと言われている方も増えておりますが、形式にとらわれず、故人を偲ぶ気持ちがあればどのような形でも良い時代なのかもしれません。













