弔電を送る際の注意事項と正しい書き方・例文集
突然訃報を受けても、どうしても通夜や葬儀に参列できない場合もあるでしょう。その時には弔電を送ります。弔電は弔辞を送る電報のことです。
弔電の送り方
基本的には、通夜や葬儀に参列できない時に弔電を送ります。弔電を送ったからといって出席しても失礼にはなりません。
弔電を送る際の注意事項
弔電を送る際に最も大切なことは通夜、葬儀・告別式に確実に届くように手配することです。電報をお願いする時にいつ届くかを確認する必要があります。できれば、通夜、葬儀・告別式の前日に手配をしておくと確実です。
相手の送り先を確認する
相手の送り先を確認します。会社などでは式場、日時、喪主を知らせた案内があることもありますが、式場、日時だけしかわからない場合は、式場に連絡を入れれば、喪主の氏名を確認することができます。送り先は通夜、葬儀・告別式の式場に送ります。その際に、宗教により、不適切な文言があるので宗教も確認しておきましょう。
電報を送る会社を選ぶ
電報と言えば、NTTが主流ではありますが、現在では電報サービスを行っている会社はたくさんあります。
NTTで申し込む場合
NTTでは局番なしの「115」でかかりますが、電話帳をお持ちの方は電話帳に例文も載っていますし、かける前にあらかじめ料金等を確認することもできます。電話帳をお持ちでない場合はインターネットで電報の公式サイトから申し込むこともできます。
公式サイトからではまず、台帳を選びます。台帳の金額は0円からあり、押し花、刺繍などがあしらわれた物、ブリザードフラワーがあしらわれた物、線香が付いている物まで最高で12500円までの物もあり、これに加え、電報文面の料金がかかります。
また文面の文字数により、金額が異なることもありますので注意が必要です。
郵便局のレタックスで申し込む場合
郵便局のレタックスでは、電話、Web、窓口で申し込むことができます。料金は文字数込みで512円から5142円で、文字数が15文字を超える場合や台紙が2枚になる場合は加算料金がかかります。
文面について
電報の例文については、インターネットでも電報サービスの会社にもたくさん掲載されています。
しかし、掲載されている例文はありきたりで、お悔みを伝えるものとしては寂しく、心がこもっていない印象をあたえてしまうこともありますので、できれば遺族の悲しみをくみ取り、お悔みをすることを心がけたいものです。
その際に、自分との関係でしか知り得ない事実やエピソードをおりこむことによって、心からのお悔みが伝えることができるのではないでしょうか？また自身で文面を起こす際には、使用してはいけないとされる表現や言い回しには注意が必要です。
使用してはいけない言葉としては、忌み言葉では、「死ぬ」「去る」「滅ぶ」「再び」「再三」「重ねて」「続いて」「追う」などです。また、重ね言葉も使用してはいけない言葉で「重ね重ね」「返す返す」「しばしば」「次々」「近々」などとなっています。
また、弔電ならでは難しい言葉もあります。
お父さんが亡くなられた場合は「御尊父様」、お母さんが亡くなられた場合は「御母堂様」、息子さんが亡くなられた場合は「御子息様」、娘さんが亡くなられた場合は「御令嬢様」という言葉を使います。
文面に「冥福」という言葉を使う場合に注意が必要です。「冥福」と言う言葉は仏教の死生観の言葉で、キリスト教では不適切な言葉になります。
電報の例文
- ご逝去を悼み、謹んでお悔み申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします
- ご逝去の報に接し、心からお悔やみ申し上げます
- ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、故人のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します
- ○○様のご訃報に接し、心よりお悔み申し上げます。ご生前のお姿をお偲びし、悲しみにたえません。安らかにご永眠されますようお祈りいたします
- お悲しみに対し、弔問かなわぬ非礼をおわびし、謹んで哀悼の意を表します
- 御尊父様のご逝去を知り、驚愕いたしております。皆様のご落胆もいかばかりかと存じますが、どうぞご自愛くださいませ。ご冥福をお祈りいたします
- 突然のご逝去悲しみに堪えません。お悔み申し上げます
- 突然の悲報に接し驚いております。ご生前のお姿を偲び、謹んでご冥福をお祈りいたします
- ご逝去の知らせを受け、ただただ驚いております。在りし日のお姿を偲び、心からご冥福をお祈りいたします
- ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます
- ご生前のご温情に深く感謝するとともに、故人のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します
最初から文面を作ることは難しいが、例文の間に思いやエピソードを入れれば、心からのお悔やみができるのではないでしょうか。
