はじめてのお葬式はいったい何をすればいいのか

お葬式を執り行うことは、人生の中で何回もあることではありません。ですから最初はどうすればいいかわからないのは当然です。事前に準備をしておくことに抵抗を感じることもあるでしょう。
しかし、いざという時のために知っておかれることをお勧めします。その上で何をすればいいのかお悩みの方に説明していきたいと思います。
どんなお葬式をするかを考える前に
お葬式は故人のために行うものですが、ご遺族に対しても一生懸命に見送ったということがご遺族の気持ちを癒やし、新たな生活のきっかけに繋がることでもあります。
ですので、どんな方法があるのか、どれが自分にあっているのかを考えて選んでよいのです。
お葬式の規模を考える
まず、故人のお葬式に参列される会葬者人数がどれくらいになるかを考えておく必要があります。
この人数がお葬式の規模になります。亡くなった年齢によってお付き合いされている方の人数も大きく異なり、参列される会葬者が多いとその人数に応じて式場も大きくなり、式場が大きくなると式場に合わせた祭壇も考えなければなりません。
お葬式の種類
お葬式には色んな種類のものがあるのでご紹介いたします。
- 密葬……外にお知らせしないので、内々だけで執り行うお葬式のことを言います。本来の密葬というのは、後日、「本葬」とする前提のものが最近では本葬を省略し、密葬だけを行うことが増えています。親戚のみにお知らせするか、新しい友人までにお知らせするかは自由に決めることができます。
- 家族葬……家族だけで執り行うお葬式のことを言います。祭壇を飾らず、棺を中心にお花で飾るなど自由なスタイルで行うことができます。
- 火葬のみ……通夜、葬儀を行わず、火葬のみを行うことです。例えば、住んでいる場所以外で葬儀を行う場合、葬儀費用が準備できない場合、故人が希望していない場合です。
その他、一般葬の場合はお知らせする範囲に応じて「50名程度」「100名程度」と大まかに把握されているといいでしょう。お知らせする範囲が多いほど、費用がかかります。
お葬式の形式
お葬式を仏式、神式、キリスト式のどれで行うかということです。無宗教であっても、葬儀でご住職にお経を読んでもらう場合は仏式になり、日本人の約8割が仏式で葬儀を執り行っています。
仏式の場合、宗派はどこになるのか、菩提寺(先祖代々のお墓やお付き合いのある寺)があるのかを家族や親戚に確認しておく必要があります。
菩提寺がないという場合は、葬儀社や寺院の紹介所で手配していただけます。
菩提寺がある場合、戒名は菩提寺からいただくようにしてください。他の寺院からいただいた戒名では菩提寺のお墓への納骨を断られることがあります。
お葬式をどこで行うか
亡くなったご遺体をどこに安置するか、どこでお葬式を行うかを考えておかなければなりません。
現在、8割くらいの方が病院で亡くなられています。霊安室がある病院は少なく、通夜、葬儀までにどこかにご遺体を安置しなければなりません。
ご遺体の安置場所としては、ご自宅、葬儀社、式場、安置専用施設があります。ご自宅へ搬送するのが一般的ですが、集合住宅等、住宅環境上難しいケースが多いので、万が一の際にはどこに安置するかを考えておかれるといいでしょう。
お葬式の場所は自宅で行うか自宅外で行うかということですが、最近では自宅外で行われることが多いです。
自宅以外の式場には以下のようなものがあります。
- 公営式場……自治体が運営しているため、住民は安価で利用できます。難点は常に込み合っていることです。
- 民営式場……施設がきれいで設備も整っています。利用料は高額ですが比較的空いています。
- 寺院式場……寺院が運営しているため、利用できる宗教、宗派が制限されます。事前の確認が必要となります。
- 葬儀社式場……自社で持っている式場です。貸し式場に比べて融通が利きます。
- 火葬場併設式場……火葬場と同じ敷地にあり、移動費用がかかりませんが、常に込み合っています。
公営式場など混みあっている場所を希望される場合は何通りかを考えておかれるといいでしょう。選ぶにあたり、会葬者がどこからくるかを優先する考え方もあります。
例えば、遠方からの方が多い場合は交通の便のいい場所を、ご近所の方が多い場合は自宅近くで、密葬でご近所に知られたくない場合は自宅から遠い場所を選ぶということです。
お葬式の費用
葬儀費用とは祭壇一式、お棺、人件費など「葬儀そのものに必要なもの」を指し、葬儀社が直接用意されるものです。定価はなく、葬儀社により値段設定がことなります。それ以外に実費費用として、飲食接待費、返礼品、車両費、供花、お布施が必要となります。
葬儀の一般的な費用は全国平均で220万円程度と言われていますが、お金をかければよいというものでもありませんし、わからないからと言って葬儀社にお願いすれば、200万円程度と思われてしまうかもしれません。ですので、できれば事前に下調べをしたほうがいいでしょう。
また要望をまとめておくと、概算の費用を把握することができ、費用のかかりすぎを防ぐことができます。葬儀社の担当者の対応なども見ておくことができれば、快く頼むことができます。
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お葬式の流れ
お葬式の流れについて簡潔にまとめてみました。以下のような流れで執り行われていくのが一般的になっています。
- 病院で亡くなったら葬儀社へ連絡し、安置場所へ搬送
- 死亡診断書と認印を担当者へ預け、役所関係の手続き
- 葬儀社と最終の打ち合わせ
- 通夜、葬儀の日程をお知らせ
- 写真の準備等
- 納棺式
- 通夜、葬儀式
- 出棺、火葬、拾骨
- 初七日法要、精進おとし
流れだけでも覚えておけば、当日に段取りを忘れたとしても慌てずに済むかもしれません。













