お葬式を執り行う際のタイムスケジュールの組み方

お葬式の時間は宗派や宗教によっても異なりますが、火葬場の都合など大体の目安はあります。また、お葬式の規模や内容でも時間帯やスケジュールなどが変わります。
どんなタイムスケジュールを組めば、喪主や参列者の負担にならないか考えてみましょう。
お葬式にかかる平均時間
お葬式の時間はどうやって決まっているのか
お葬式は、時間がかかるし参列する側は疲れてしまいますよね。でも喪主や遺族は、大切な人をなくした悲しみと、葬儀の手配などでもっと大変です。
一般的に、お葬式は時間がかかるものです。
所要時間だけでいうと、お通夜は4時間ほど、葬儀・告別式は5時間から6時間かかると考えておきましょう
所要時間がわかったところで、実際にいつから始めるか?についてです。
まず、お葬式の時間は「火葬場の都合」と「死亡した時間帯」によって決まっており、日本の法律では、死後24時間たたないうちは火葬や埋葬をしてはいけません。
さらに、多くの火葬場が夕方には閉まります。友引の日はお休みのところが多いです。ですから、実際にお葬式ができるのは、死亡から少なくとも1日後の火葬場が開いている時になります。
これらをふまえて、故人を火葬できる時間から逆算して、お葬式を何時から始めるかを決めます。お通夜は前日の夜18時ころ開始が多いです
また、火葬にかかる時間は2時間程度なので、それ以前にお葬式や告別式を済ませる必要があります。火葬場はあくまで友引を休みにすることが多いため、土日でも関係ありません。
さらに、式そのものにかかる時間に加えて、会場への移動時間も必要で、また、喪主や手伝いの人・葬儀社などは、準備のために2時間前には会場入りします。
そういった時間も加味して、時間をとり、タイムスケジュールを組んでいきます。
具体的なタイムスケジュール
一般的にお葬式や告別式は、午前10時ころから始めることが多いですが、午後から始めることもあります。それは火葬場が混んでいる場合などです。
とはいえ、火葬場は夕方で閉まることが多いので、遅くても午後2時を過ぎることはまれでしょう。
それでは、具体的なタイムスケジュールです。
お通夜は、夕方17時から18時くらいに開始するのが一般的です。喪主や遺族は調整や打ち合わせのため、2時間前には会場にいることが多いです。
お通夜はおよそ1時間ですが、翌朝には葬儀が控えているので、通夜振る舞いの会食をふくめても20時ころにはお開きにしましょう。
また、喪主側はお坊さんに失礼がないよう、控室などの準備をしておきます。
さらにお通夜が始まる前までに、通夜振る舞いなど、式が終わった後の準備もしておきましょう。
熊本など一部の地方では、「夜伽見舞い」や「葬式組」といって、近隣の人が手伝いをしたり、食べ物を持ち寄って夜を明かす慣習が残っていることもあります。そういった慣習がある場合は、時間を長くとっておくことが必要です。
読経の長さは、1時間弱が目安です。読経の途中で焼香をはじめますが、焼香のタイミングお経の長さは参列者の人数によっても左右されます。
このあたりは、事前に葬儀社・お坊さんとの間で打ち合わせをしましょう。
焼香の順番は、遺族からはじめる場合と、参列者を優先にする場合があり、これも確認が必要ですね。
焼香がひととおり終わると、司会者が閉式を宣言してお通夜は終わりです。
仏式の一般的なお葬式の場合は、 告別式は10時ころに始まります。参列者がそろっていることを確認してから、お坊さんに入場していただき、読経と焼香をします。
告別式は1時間ほどで終わります。そのあと火葬をしますが、火葬中に精進落としの食事会をする場合もあります。
それらが終わって、15時頃に解散するのが一般的です。火葬場は午前10時~15時までの所が多いなどでは、火葬のあとに初七日法要を行うところもありますが、その場合はさらに1時間ほど必要になります。
たとえば静岡では、火葬してから告別式をする場合と、お葬式や告別式のあとに火葬する場合に分かれます。
地域ごとの慣習をどうするかによっても、お葬式の所要時間は左右されるでしょう。
タイムスケジュールの省略をしてもいいのか
お葬式のタイムスケジュールは、葬儀社に相談してもいいでしょう。また、お葬式の時間帯やスケジュールは、お葬式の規模や火葬場の都合に左右されます。
焼香する人数が多ければ、それだけお経を読む時間が長くなりますし、あまりに人数が多ければ、葬儀社やお寺の指示で作法も簡略したものになります。
また、読経の途中で、弔辞や弔電を読まれることがあります。弔電が多ければ読み上げる時間が長くなるか、省略されます。
あまりに人数の多い場合は、会場の外に焼香所を設け、式前に焼香をすることもあります。
葬儀に時間がかかる原因のひとつは、参列者への対応で長くかかることです
お葬式は、宗派や宗教による大体の形はありますが、火葬以外は相談のうえで省略してもかまいません。最近は、参列者や式次第を最小限にする、「家族葬」などをする人が増えています。
参列する人数も5人から30人くらいが多く、自由にスケジュールが組めるので、無宗教の人や「葬儀はいらない、お別れ会がしたい」という人にも好評です。
また、家族葬でのお葬式の開始時間は、一般的なお通夜や告別式と変わりません。
家族葬でお葬式をすると、式次第が自由に決められる・弔問客の対応に時間を取られないというメリットがあります
また、火葬だけでいいという人や、予算を抑えたい人にも合っています。ただし、家族葬は比較的新しいお葬式のスタイルなので、周囲の理解やお寺の承諾を得ることが必要です。
家族葬の場合、式の時間は短い傾向にありますが、あとになって死亡の事実を知った人が家にやってくるなどの対応に追われることもあります。













