喪主はだれがするべき？続柄ごとのパターンから例外まで徹底解説

2018.01.29

お通夜やお葬式を取り仕切ったり、挨拶をしたりと、喪主には様々な役割があります。

この喪主は、一般的には夫や長男がするものと思っていませんか？実は喪主の決め方にはルールがあり、必ずしも「一家の長」である必要はありません。ここではケース別の喪主の決め方や、喪主の役割について解説していきます。

喪主が複数いるお葬式ってあり？喪主の役割と決め方

お通夜やお葬式で、挨拶をする喪主ですが、喪主の役割はそれだけではありません。喪主の仕事は、大まかに分けて「葬儀の監督」と「事務処理」の2つがあります。

まず、喪主にはお葬式などに関する最終的な決定権があります。

葬儀の形式や参列者、日時や場所の調整を、関係者や葬儀社と決める役割があり、喪主は決定した内容にしたがって、必要なものや、会場、料理や案内などの手配をします。

お通夜やお葬式の当日は、式がスムーズに進行するように、僧侶への対応や、受付の確認などをし、葬儀社や寺院との打ち合わせも、喪主が行います。

また、お葬式や火葬を行うのに必要な書類を確認します。

死亡届や火葬許可証に必要事項を記載したり、葬儀社の見積もりを確認するのですが、死亡届の提出に関しては、葬儀社が代理で行うこともあります。

次に喪主についてのお話なのですが、喪主というのは誰がなってもいいのか疑問をお持ちになったことはないでしょうか。

結論から言うと、喪主には誰がなっても問題はありませんが、故人の遺言書があり、遺言で喪主が指定されている場合は、それに従います。

遺言書がない場合は、一般的な慣習に従い、家督を継ぐ人、または故人と関係の深い順にするのが無難です。

たとえば、故人の配偶者は喪主として多い例です。

しかし、配偶者が高齢だったり、何らかの事情があって喪主ができない場合は、故人と縁の深い順に候補をあげていきます。

一般的には、長男・次男など故人と直系の息子を選び、故人に息子がいない場合は、長女・次女の順に候補になります。

また、故人に子どもがいない場合は、故人の両親または兄弟姉妹が選ばれます。

それでは、故人に身寄りがない場合や、ただ一人の血縁者が病気などで喪主ができない、そういった場合はどうしたらいいのでしょうか。

喪主をつとめるのは、何も血縁者である必要はありません。

その場合は、友人や知人、入所していた施設の代表などが喪主をつとめてもかまいません。ただし、喪主は葬儀の監督や挨拶、事務処理などの仕事が多くあります。

そういった責任を背負うことができるか、何らかの形で対処できる余裕のある人でないと難しいことがあるので注意が必要です。

もし、喪主の仕事が一人では背負いきれないなどの事情があれば、喪主は複数にします。

友人や知人が喪主をつとめる場合には、誰か一人代表者を決め、「世話人代表」とすると、葬儀の進行や打ち合わせがスムーズに済みます。

もちろん、喪主の人数も法律で決まっているわけではありません。友人や知人、町内会などで複数人を決め、身寄りのない人の葬儀をする場合もあります。

また、高齢の配偶者が喪主をつとめる場合、サポート役として娘や息子がつくこともあります。そういった場合は、喪主を二人にすることも珍しくありません。

一般的には、故人と縁の深い長男などが、喪主になることが多いですが、喪主の仕事は大変なものです。

それでは、喪主の仕事を乗りきるにはどんな人が向いているのでしょうか。

まず一言でいうと、遺族や親族の間で、リーダーシップが取れる人です。

次に、故人のことをよく知っている人、予算や葬儀の内容をよく吟味でき、葬儀社と交渉できる人が向いています。

お葬式を無事に終わらせるためには、遺族や親族の意向を聞き、意見をまとめなければいけません。場合によっては、焼香の順番でもめる家庭もあるからです。

色々な人から話を聞き、家の内部事情をよく把握して、ある人には我慢してもらったり、お願いごとをする必要も出てきます。そういった時に、場をまとめる力がないと、喪主の仕事は大変になります。

また、いいお葬式にするためには、故人のことをよく知っている必要があります。宗派や葬儀に関する希望はもちろん、人柄を知っているだけでも、葬儀の雰囲気が変わるものです。

喪主は、葬儀社との打ち合わせが多くなりますが、そこで言われるがままになってしまうようではいけません。予算や見積もりをよく検討するなどして、必要ないものについては断ることも大切です。

もし、さまざまな事情で難しければ、サポート役を誰かに頼んでもいいでしょう。

喪主の仕事は、葬儀やお通夜の案内状を発送するというものもあるのですが、そのときに、喪主の続柄はどう書くか迷うことがあるでしょう。

これは、故人から見た続柄を記載するのですが、たとえば喪主が故人の息子なら、長男・次男などです。

なかには、女婿（じょせい・むすめむこ）といった難しいものもありますが、現在ではチャート式で続柄がわかるサイトなどもあります。

一目でわかる図になったものあるので、印刷して持っておくと便利でしょう。