急に葬儀の受付を頼まれたら？お葬式の受付について

葬儀で受付を頼まれた場合、何をするかご存知でしょうか。葬儀の受付では、参列者への対応や、香典の受け取り、会計や会食の準備などをします。場合によっては、葬儀の司会進行をすることもあります。ここでは受付や手伝いを頼まれた場合に必要な、持ち物や服装、やり方について解説します。

お葬式の受付は何をするの？やり方と準備するもの

お葬式の受付は誰が何をやるのか

お葬式に参列すると、受付の人に香典を手渡したり、記帳したりすることがあるでしょう。この受付は、誰がやっているのでしょうか？

葬儀社の人が受付係になっていることもありますが、会社や町内会での葬儀では「世話人」などとして、手伝いを頼まれることがあります。

地方によっては、町内会など助け合いの組織があります。個人宅のお葬式の受付や手伝いも、近所の人で協力し合って役割分担をすることが多いです。そういった組織がない場合や、都心部では、葬儀社の指示のもと会社関係で手伝うことがあります。

また、親族だけで営むお葬式の場合は、外孫など遠縁の親戚が受付をすることもあります。

場合によっては、会場の交通整理や司会進行など、受付係の仕事は広範囲に渡ります。しかし、誰がどの係になった場合も、気をつけることは「遺族の立場に立って、失礼のないように」することです。

お葬式の受付には服装やマナーの決まりがある

どこでもそうですが、受付はその場所の「顔」です。

つまり、受付係の作法がきちんとしていないと、お葬式も後味の悪いものになってしまいます。これでは喪主や故人には失礼です。

そこで、お葬式の受付では服装のマナーが大切です。もし受付を頼まれたら、服装は喪服のマナーを参考にして、髪型や化粧も清潔感のある控えめなものにしましょう。

その他、文字を書く機会が多いため栗のボールペンやサインペンを持参しておきましょう。

また、受付係は動き回ることが多いため、女性はかかとの低い靴にしておくと長丁場でも足の負担が減って少し楽になります。

そして、髪型は頭を下げた場合に料理やテーブルにつかないよう、お団子にするなど、一つにまとめる工夫が必要です。

さらに、受付係は香典を受け取ったり、お返しの品を手渡したりと、手元を見られる機会が多いです。

その為、女性のネイルは避けることはもちろんですが、爪先が汚れていたり、手荒れやささくれが目立つ場合はこまめにクリームを塗ります。手先に潤いがあると、清潔な印象になります。

お葬式の受付をスムーズにするには？

お葬式の受付に来る人は、香典を渡してきたり、トイレや座席の場所を尋ねることが多いです。その為、まずは受付係が、お葬式の流れと全体を把握しなければいけません。

受付を頼まれたら、喪主や葬儀社にスケジュールを確認して、会場の全体図や座席を把握します。履物や手荷物・コート類などの預かり場所についても決めておきましょう。

例えば、手荷物に番号札をつける、香典返しを送る際に困らないように、誰からの香典か分かるように、芳名帳を整えるといったことも必要です。

実際に参列者が受付に来たら、遺族のかわりに挨拶をします。

「本日はお忙しい所ありがとうございます」とお礼を述べたり、雪や雨など、天気の悪い場合には「足元のお悪い中ありがとうございます」と相手を気づかうようにしましょう。

そういった挨拶があると、相手も気持ちよく感じる為、モタモタした印象を与えにくい傾向があります。相手に好印象を持ってもらうと、手荷物を預かる際などのやりとりもスムーズに済み、お互いに待ち時間の負担が軽くなります。

天候によっては、足元が滑るのでモップなどでこまめに床を拭いたり、傘などを入れるビニール袋があるといいでしょう。

お葬式は高齢者も多く参列する為、少し転んだだけでも大けがにつながることがあるので、注意しましょう。危険な場所を通れない工夫も必要です。

また、時間によっては参列者が一度に来たり、香典返しの品を渡す際など、混みあうことがあります。そういった場合は、芳名帳を複数用意したり、裏方の人もお返しを配る側に回ったりと、一度に多くの人が要件をこなせるように工夫しておくといざという時に少し楽になりますよ。

お葬式の受付も「接客サービス」と考える

お葬式の受付で、どんな挨拶や言葉づかいをしたらいいのか？と考えるでしょう。しかし、お葬式であっても普通のサービスや気遣いでかまいません。

例えば、香典を受け取る際には両手で受け、「お預かりします」と一言添え、一礼します。

それから、芳名帳に記帳してもらう際にも「恐れ入りますが、こちらに記帳をお願い致します」「こちらにご住所の記入をお願い致します」と頼みましょう。

名前や住所などの個人情報や、相手が答えにくいことを頼む際には、「恐れ入りますが」と前置きするのがマナーです。

また、何かしてもらった際には「ありがとうございます」とお礼を述べたり、困っている参列者がいたら、「どうなさいましたか」と尋ね、必要な手伝いをします。

お葬式であっても、普段と同じことはたくさんありますので、日頃からのマナーが重要になってきますね。