数珠には男性用や女性用があるの?数珠について徹底解説

お葬式や仏事には欠かせない数珠ですが、男女や宗派によっても、数珠の種類や使われる石の大きさや種類も異なります。ここでは男女でどのように数珠が異なるのか、宗派ごとの違いや使っていはいけない数珠、また、数珠の選び方や使い方についても解説します。
お葬式に必要な数珠はどれ?数珠のマナー
お葬式だけでなく結婚式にも数珠は必要?
仏式のお葬式では、服装の他に数珠についてもマナーがあります。そもそも数珠はインドから伝わったもので、本来は魔除けの効果があるお守りでした。また、キリスト教で使うロザリオのように、お経を唱える際に数を数える役割もあります。
数珠は、「親玉」と呼ばれる大きな珠と、「天玉」という同じ色目で小さめの珠、「主玉」と呼ばれるその他の珠の合計で、108個あるのが正式なものです。ただし、現代では簡略化されていて、珠の数が少なくなっていることが多いです。
数珠はお守りでもあり、仏具なので、他人や家族と共有することはできません。
宗派に合わせて、必ず一人ひとつ、宗派の正式な「本式数珠」か宗派共通の「略式数珠」を持つようにします。
また、数珠の種類や房の色も、男女で区別されることが多いので、注意が必要です。
法事やお通夜だけではなく、結婚式などの冠婚葬祭を仏式でする場合にも、数珠は必要になります。数珠はあくまで仏具であって、決してお葬式の道具ではないからです。
お通夜やお葬式で、数珠の色にマナーがある?
お通夜やお葬式、法事などでは服装についてのマナーがあります。それでは、数珠についても色や形の決まりはあるのでしょうか?
お葬式などでは、必ずしも正式な「本式数珠」を持つ必要はありません。実際に、多くの人が宗派共通の「略式数珠」を使っています。特に若い女性は、将来結婚する相手の宗派が分からない為、宗派共通のタイプで、二重になっている「八宗用数珠」を持つことがよくあります。
数珠の色はお葬式でも決まりはありませんが、男女で色や形状が分けられています。
特に地域によっては、房の色も決まっていたりするため、新たに購入する時は、年長の親族や詳しい人に確認するようにします。
一般的に、男性は主玉の直径が10ミリ~12ミリ、女性は7ミリ~8ミリのものを選びます。男女兼用の数珠を販売している所もありますが、基本的に数珠は男女で兼用できません。
どちらかというとアクセサリーの要素が強い為、冠婚葬祭には不向きです。また、パワーストーン店で販売しているような、ブレスレットも数珠として使えないので注意が必要です。
珠の素材は、男性用はタイガーアイやオニキスなどの天然石や、琥珀などが使われ、落ち着いた印象があります。
男性用の数珠は、屋久杉など木目が美しく、希少性の高い木材も使われることがあり、女性用では、本水晶や紫水晶、ローズクォーツなどの優しい色合いの天然石や、サンゴや翡翠といった、古くから「宝玉」とされる石が使われます。
男女によって使う石や色に違いがありますが、これは好みで選んでもかまいません。
葬儀での数珠の持ち方とマナー
仏式での冠婚葬祭や、お寺の行事への参加など、数珠は色んな場面で使うものです。しかし、実際に多く使うのは、お葬式や法事などではないでしょうか。そこで、お葬式での数珠の持ち方や、マナーを知っておきましょう。
まず、数珠は最初から手に持っているようにします。焼香やお線香をあげる際などに、慌てて取り出すようではいけません。
数珠の持ち方は、まず左手を数珠にくぐらせ、その輪の中に右手を入れて合掌します。
合掌しない時は左手首にかけ、焼香などで持ち歩く時は、房が下になるようにして、左手で持ちます。
左手で数珠を持つのは、左手が仏の世界を表しているからです。左手で作った仏の世界に、右手が入らせていただきます、と覚えると分かりやすいです。この持ち方は宗派共通の略式の場合で、男性でも女性でも変わらないマナーです。
ただし本式数珠になると、宗派ごとに持ち方が異なるので、菩提寺や仏具店、年長者などに確認することが必要になります。ちなみに数珠はあくまで仏具なので、神道やキリスト教など、他宗教のお葬式では数珠を持参する必要がありません。
また、近年では数珠を持たない人もいます。数珠を持っていない・忘れた場合もマナー違反には当たりません。
数珠はその人のためだけの仏具なので、むしろ貸し借りする方がマナー違反になります。













