葬儀の生前予約方法やメリット・デメリットを詳しく説明

樹木葬や散骨まで？お葬式を生前予約するメリット・デメリット

近年、「自分の葬儀は自分で決めたい」と、葬儀や遺品整理の生前予約をする人が増えています。生前予約は費用が安く抑えられ、衣装や祭壇なども自由に決められるメリットもあります。ここでは安心して相談できる葬儀社の選び方や、注意点も含めて生前予約を解説していきます。

葬儀を生前予約すると費用が安くなる？

生前予約とは、お葬式をあげてもらう本人が、まだ元気なうちに自分の葬儀を予約することを言います。宗教観や死生観がはっきりしていて、「こういう葬儀をしたい」と思っている人、もしくは個人の希望や諸事情などで、あまり他人に気を遣わせたくない人にも向いています。

さらに、葬儀だけではなく遺品整理業でも、生前予約を受け付けている所が多くあります。遺品整理の場合も、お葬式と同じように、費用が安く抑えられるメリットがあり、生前に不要品や財産をを処分できる為、遺族が遺品を選り分ける手間が少なく、作業にかかる時間も短く済むからです。

葬儀も遺品整理も、生前予約を考えることで、自分の人生を振り返るきっかけになります。そこで子孫に何を遺すか、どういった葬儀にしたいかがハッキリするので、余生をよりよく生きる為の「終活」になるという意見もあります。

散骨でトラブルになる？生前予約のデメリット

生前予約ができる葬儀社のなかには、希望に合わせて海洋への散骨、または樹木葬といった「自然葬」が予約できたり、オプションで宇宙への散骨が予約できる所もあります。自然葬は、自分の死生観がハッキリしている人、特に土や海といった自然に思い入れのある人、輪廻転生といった概念に共感する人に向いています。

自然葬も、既存の宗教や宗派にとらわれない、比較的自由な形式の葬儀で、参列する人数なども自由ですが、自然葬に限らず、一般的な葬儀そのものを生前予約することはメリットだけではなくデメリットもあります。

さらに、生前予約した葬儀社や遺品整理業者が、倒産するリスクもあり、そういった場合、他の葬儀社・業者に引き継ぎができずに、前金で支払いをしてしまった時など、大きな損失になる恐れもあります。

また、事前にしっかりと見積りや内容を確認せずにいると、いざという時に追加料金がかかったり、散骨など希望にそった葬儀ができなくなることもあります。

特に、自然葬の生前予約は注意が必要です。自治体の条例によって、散骨や埋葬を禁じている地区があったり、自治体全体で散骨を禁じている所もあります。

その為、将来新たに条例ができるなどで、希望する場所での散骨などができなくなる、というトラブルが起こることも予想されます。

生前予約の方法とトラブルを防ぐための注意点

現代では、まだまだデメリットも多い生前予約ですが、元気なうちに自分の葬儀や遺品整理を考えることは、自分や家族・子孫の安心につながります。安心して生前予約をする為、何よりも最初に、信頼できる葬儀社を選ぶことが必要です。

まず、葬儀社や遺品整理業者を選ぶ為、複数の会社に相談し、見積りを作成し、そこで、事前相談に応じてくれる所、パンフレットを請求しやすい所、プライバシーに配慮して葬儀社などと分からないように届けてくれる所、などをチェックします。

さらに、見積りの名目が分かりやすく書かれているか、オプション料金や追加料金が発生するケースについて教えてくれるかをよく見て、葬儀社などを絞っていきます。
すぐに契約を迫る、支払い期日に余裕がない葬儀社は、悪質または倒産のリスクが大きいことがあるので避けるようにします。

こうして、体制がしっかりした、話を聞いてくれる葬儀社を絞っていきましょう。