お墓が遠くて墓参りに行けないときはどうすればいい?
お墓が遠方でお墓参りにいきたくてもいけない人への対処法
忘れてはいけないお墓参りで大切なこと
高度成長期以後、生まれ育った町を出て都会で就職し、そのままそこで永住する人が当たり前となった現在、お墓参りをしたくても遠方ではしょっちゅう行くわけにはまいりません。特に海外で暮らしている人にとっては、それは非常に難しい問題でもあります。
またライフスタイルの変化により、忙しい毎日に追われている現代人にとって、お墓参りをしなくてはいけないという気持ちすら、忘れがちになってしまっているのが悲しい現状ではないでしょうか。
このように遠方にあるお墓参りをするには、時間もお金もかかります。お墓参りを何年もしないことで罰当たりだと言われても、物理的に不可能な場合があるのも確かです。
しかし問題は、お墓参りに行かないことではありません。お墓参りをしなければいけない、という気持ちが大切なのです。
そこには、ご先祖様や亡くなった人に対する、供養の気持ちが潜んでいるはずです。その気持ちを意識することが最も大事であって、形式的にお墓参りをすればいいというものではないのです。遠く離れていてもその気持ちを忘れずに、常に伝えることが大切です。
お墓参りにいけない代わりにできることのいろいろ
仏壇を用意することが可能なら、お墓参りをする代わりに仏壇に手を合わせるのもいいでしょう。
本格的な仏壇は高いし部屋にスペースが無いなどの理由で用意することができない人には、小さくてコンパクトな仏壇も最近は人気があります。デザインもさまざまなものが用意されてあり、自分の部屋に合ったものを選ぶことができますし、通常の仏壇と比べると格段に安く手に入ります。
依り代としての仏壇などがあれば、意識しやすいというメリットがありますが、本来は気持ちさえあればいいわけですから、仏壇など無くても、お墓のある方角に毎日、水や塩、また炊き立てのご飯などを供えるだけでも構いませんし、手を合わせるだけでもいいのです。
また近くのお寺などに相談して、対処法を教えてもらうのもひとつの解決策です。年忌法要や大切な日にお経だけでも読んでもらうのでもいいのではないでしょうか。
話題のお墓参り代行サービスとは
それでも田舎にはもう誰もいなくなってしまって、お墓だけが残ってしまっているなんてこともあります。またそれは今後の社会にどんどん増えてくる問題でもあります。
いずれお墓参りをする人が誰もいなくなってしまい、管理も掃除もできずに放置したままでは、周囲に迷惑もかかりますし、心配のタネとなってきます。先祖代々のお墓を勝手に墓じまいするわけにもいきませんし、いつも近所の誰かにお願いするわけにもいきません。またお願いする知人もいない場合などもあるでしょう。
最近、お墓参りを代行してくれるサービスというものがあり、話題になっています。
お墓参りの代行サービスは、個人や墓石業者や植木屋さんなど、扱っているところはさまざまで、その人気と比例してどんどん増えてきています。
金額の相場は、内容によっても違いますが、1基または1回1万円前後から2万円前後で行ってくれます。1回ずつ都度申し込む場合もありますし、定期的に行ってくれる、お得な定期契約などもあります。
ちゃんと掃除やお供えを確かにしてくれているかどうか、写真などを撮って、確認できるようにしてくれるところもあるようです。
お墓の引っ越しという選択
実家にはもう誰もいなくなってしまって、親戚ももう田舎にはいない場合などは、思い切って墓じまいをしてお墓の引っ越しをするのもいいでしょう。お墓の引っ越しのことを改葬と言います。
改装するには、費用や手間がかなりかかりますし、人によって考え方の違いなどもありますので、よく話し合った上で決めなければいけませんが、お墓参りのためだけに帰省する必要もなくなります。
改葬するには、元のお墓から遺骨を抜き取って、お寺さんに魂抜きを行ってもらわないといけません。抜き取った遺骨は、新しいお墓を購入してそこに移すか、納骨堂や永代供養で供養してもらう方法があります。
費用や宗教などそれぞれの事情に合わせて、改葬する必要があります。いずれにせよ簡単にはできませんので、よくよく考えた上での決断が必要です。













